「やりにくさに含まれているもの」やりたいことのために

久しぶりの投稿になりました。
今回は、レッスンの近況と、ちょっとした思いなど書いてみようと思います。

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3月からアレクサンダーテクニーク教師資格の仮免先生となって、
現在は実習生レッスンのお2人目(課題5人中)が進んでいます。
今回の方はピアノがご専門でバイオリンが趣味の方です。

10回のレッスンの前半はピアノについて取り組みました。
椅子の位置とペダルと座り方の関係、
速い跳躍の和音、
長いトリルなどの課題をお持ちくださって、
題材はショパンやリストでした

出したい音、音楽を生み出すために、
やりにくさを起こしていることがあったら、
やりたいことに必要なタイミングで、必要な動きが起きるような関連性や、
動きについての考えについて、レッスンでは見ていくことができます。

やりたいことのために、1つ1つのプロセスを見る、
そこが必要な視点です

前の動作までさかのぼることで、
「やりにくさに含まれているもの」が見つかります。

ほとんどのことは「直接的にそこだけやり方を直す」ということが、
上手くいかないのですね
やりたいことのために、上手くいくかどうかをちょっと手放します。

演奏の中に含まれている、ご自身の動きを観察し、
どんな考えでそれをやるのかを整理していくと、
あらかじめ起きる固さ・筋肉緊張を減らして、
必要な動きの指示をする言葉を選択することができます。

そのような練習を自分でできるように、
観察とプランを持って選択していけるような実験が、
レッスンの内容になっていきます。

弾きやすい動きがあれば、
楽さと心地よさ、
自然と良い響きと笑顔が表れます

実習レッスンの3人目の方は、やはりピアノを弾かれて幼児教育がご専門の方の予定です。
楽しみにしています。

4人目まで予定が入りました。
現在5人目の方も募集しています。
こちらは既定の10回分の期間を限定しませんので、
ご希望がありましたらお問い合わせくださいね。

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数年前にある映画を見ました。
「シーモアさんと、大人のための人生入門」(動画配信とDVDもあり)

あるピアニストのドキュメンタリーです。
和名タイトルではピアニストの人生ということはわかりにくいですね。
一流のピアニストでありながら、演奏に起きる緊張のために、指導することを選びました。

ピアノに関わって生きて行くことの素晴らしさと、練習のやり方、取り組み方がもたらす人生の変化を、豊かな愛情をもって語っていらっしゃいます。
シーモアさんの言葉
演奏も、素晴らしいです。

彼の本『心で弾くピアノ――音楽による自己発見』が映画館で売っていたのだけれど、
ちょっと高くてその時買わないでいたら、なんと友人が持っていて貸してくれました
前半は彼の生徒さんとどのようにレッスンしているかとか、
後半は演奏のためのプロセスを丁寧にひも解いています。
これがなかなか深くて簡単には読み進めずにいます。

映画の中で、彼が練習する場面があります。とても印象に残りました。
こうすることうなる・・・と実験しています。
とても興味深いシーンでした。

素敵な映画ですのでお勧めいたします。

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私とピアノのお付き合い、高校生までは毎年発表会に出ました。

発表会の最後の曲はブラームスの2つのラプソディロ短調でした。
和音が続く大変な曲を先生は下さいました。
その前はシューベルト アンプロンプチュ 変イ長調で、
地味な曲だなぁ・・・なんて、
手は大きいがあんまり小回りは利かないからだろうと当時は思っていたのでした。

先生は考えてこの曲を選ばれたのだろうと、
音楽の深み、その入り口を見せてくださったのだなぁと、今は思います。

そして、その後チェロを選んで音大を受験しました。
ピアノを選んでいたら、人生は違うようになったでしょうね~。

音大の副科レッスン以降はピアノから離れた期間が長くなりました。
ショパンは憧れです。
ルービンシュタインのレコードやアシュケナージのCDはよく聞きました。

また最近ピアノに触ることが楽しくなってきました。
新しく始めるような感覚です。ポロリポロリと弾いています
電気ピアノなので音色はピアノにかないませんが、
練習を消音できるという利点もありますね。

チェロよりもちょっと先にピアノに親しんでいたあの頃、
複雑な和音をどうやって練習して覚えていたのかな、
練習するということについてどんな工夫をしていたか。
などと思い出してみたりしています。

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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